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のんびり趣味のナイフメイキング

たまにしかしていないナイフメイキングの備忘録として、 次回製作の参考のために記録していきます。 ※過去の記事内容は随時、追加・訂正等をしますが悪しからず。 また、不精者につき管理が不十分なので、コメントは見落としてしまう場合があります・・・

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ナロータング10:ハンドル成形

ベルトグラインダーでの荒削りが終わり、ヤスリでのハンドル成形です。

まず、ヒルトの後端とハンドルの最も高い部分をたよりに、
テーパーの面を左右対称になるように成形します。
次に、バットキャップの接合面を頼りにハンドル中後部くびれ部分を成形。
出来上がったクビレのラインを頼りにバットキャップを成形します。
そしてキリオンの根元を成形しながらハンドルの丸みもつけて行きます。

どうやらハンドルの隙間はなさそうです。


キリオンの付け根が結構難しいです。
コーティングされた小さい丸ヤスリの柄にペーパーをあてがって
成形するのが良い感じです。

だいたい左右対称に出来た感じでしょうか?
目安がないのでハンドル接合面の丸みのラインを左右くらべつつ、
ハンドルの中央の膨らみも何度も左右を見返してチェックします。
そして最も大切な握り心地もしっかりと確認します。
 
薄めのハンドルも考えましたが、せっかくの?ナロータングなので、
やや厚めの、メリハリのある形状にしました。
中後部のくびれは削りすぎない方が良いと思います。

くびれの部分は逆アール(凹)でエンドまで成形するのではなく、
くびれてからエンドに向かって緩い凸アールをつけました。

バットの面取りは、ペーパーでの研磨作業に入ってから、
バットキャップの形状がほぼ決まりきってから削ります。
ヤスリでの成形時に同時にするのは難しいです。

ここまで来たら、なんとか完成できそうです。
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ナロータング9:荒削り(機械)

ハンドルを接着する際、先冬のファンヒーターに少しだけ残った灯油を
使い切る程度の時間、ヒーター前の適切な位置で熱を加えて(火災注意)、
あとはいつも通り車中放置して硬化させました。


ハンドル接着が終わり、余分なスペーサー部分などを削り落としました。
※ハンドルの荒削りは組み立て接着前にマジックでラインを入れて削りました。

キャンバスマイカルタはリネンマイカルタほど積層ラインがハッキリしないので
左右の対称性が不安になります・・・

ナロータング8:組み立て(接着)

画像はありませんが、ヒルトの接着をまず行います。
ピンを入れてカシメます。
ヒルトの外形を仕上がり近くにしているため、ヒルトピンのカシメ作業は
ピンに当て棒をしてハンマーが外れてもヒルトに被害が無いようにしました。
ただし、ハンマーで直接ピンを叩くよりもカシメは弱いです。

いよいよハンドルの接着です。
マトリックスアイダの強力エポキシボンド、MX-91を使用します。
タング内に充填するために少し多め?の4g弱を使用しましたが、
ギリギリの量でした(本剤と硬化剤を合わせての4g)。
ボンドの量は安物のデジタル秤があるので重量で合わせています。

聞いた話によると、エポキシ系は硬化剤が多過ぎると固まりきらず、
主剤と全く同量か、ほんの少し、ごくわずかだけ硬化剤を少なめにすると
よく固まるようです。


隙間ができませんように・・・



熱処理前の仮組みの時にはバットキャップとハンドルの後端の接触面は
真っ直ぐでしたが、熱処理後は左右方向にやや傾いていました。
しかし、やや曲がっていてもバットキャップをねじ込めば矯正されました。

面白いのが、熱処理前に合わせているネジ込み具合が熱処理後に
同じ力加減で仮組みしてみると、バットキャップが半回転手前で
止まってしまいました。
これは熱処理でナイフ自体が縮んだということなのでしょうか?!
タング部で0.35mm(ピッチ0.7mmの半分)縮んだことになります。
調整のためにバットキャップやハンドルの接合面を削るのは怖かったので、
1mm厚のスペーサー各2枚の厚みを削り、締め込み具合を調整しました。

ナロータング7:万が一のために・・・

ブレードのヒルトピンの穴は、もしもの失敗や
ハンドル作り直しに備えてひと手間加えました。

少し大きめの穴を明け、アルミの丸棒を圧入し、
もう一度ヒルトをつけてピン穴を明け直します。
できれば真鍮や砲金の方が良いのでしょうけど・・・

ヒルトが来るこの位置に大きな穴を開けると、絶対的な
強度はもちろん下がってしまうと思いますが、鋼材の強さと、
大きな力がかかる使い方をするサイズのナイフではないので、
万一?に備えてこういう構造にしました。
 
画像は熱処理後・ブレード磨き後のもので、
ヒルトから下はリン酸が主成分?のサビ落とし剤を塗って
少し時間を置き、パーカーもどき処理をしました。
クレのものよりホルツのもののほうが反応が早く、強いようです。
(ホルツのは購入してからかなり時間が経っているせいかも?)

ナロータング6:熱処理前の最終調整

ヒルトピンの穴を開けたら、ヒルトの外形を、角度をつけたワークレストの
ベルトグラインダーで削り出します。
こうやって角度をつけて削り出したヒルトは、ハンドル成形の目安になります。

バットキャップの荒成形もしておきますが、まず横から見た外形を削り出し、
次に上下から見たシェイプライン(厚み方向)を削ります。
そしてバットの後ろの丸い形状と、ハンドル側の端面に接合する断面の形状を
ブレード削りでのパイロットエッジのようにそれぞれ45度くらいの角度で削り、
このバットの丸い形状と断面を繋ぐように丸みをつけて形状を成形して行きます。

仮り組みをして熱処理前の最終確認

バットキャップ手前の黒のスペーサーは、バットキャップを締め込む時に
摩擦で供回りをするので、前に折り返した上下の出っ張りを手で抑えながら
締め込むようにして供回りを防ぎます。

仮組みをした状態でバットキャップのソングホールへもう一度同じ径の
ドリルを通し、ソングホール内に露出したタングのネジ部を削ります。
そしてソングホールパイプを入れれば回り止めになります。

本来はバットキャップにタングのネジ部に干渉させたピン穴を明け、
ピン打ちをして回り止めにして分解できるようにするのだと思います。
今回はしっかりとボンドで固定してしまいます。

ナロータングはシュナイダーボルトのナット側で固定するのが主流ですが、
タングのネジ部をエンドまで貫通にして、ニューボルトの真鍮ナットを使っても
仕上がりが面白そうです(ナットはペンチかマイナスを切り込んで回す)。

プロフィール

HN:
HILTS
性別:
男性

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