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のんびり趣味のナイフメイキング

たまにしかしていないナイフメイキングの備忘録として、 次回製作の参考のために記録していきます。 ※過去の記事内容は随時、追加・訂正等をしますが悪しからず。 また、不精者につき管理が不十分なので、コメントは見落としてしまう場合があります・・・

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ナロータング5:ヒルト作製

ヒルトは窓穴なのでコの字ヒルトよりは手間がかかります。
また、工具も刃を挟み留めるタイプの糸鋸が必要になります。

まず中心線と穴の仕上がり形状の線を前面と裏面に罫書き線を入れ、
下穴の位置を割り出してポンチを打ちます(下穴はヒルト穴の上下2箇所)。
罫書線は表裏とも正確に位置を一致させておくことが大切です。

マトリックスアイダ製ヒルト製作ガイドを使用し、糸鋸で下穴を切りつなぎます。
ガイドを使わないほうがギリギリを狙いやすいですが、罫書線のハミ出し防止です。

あとは組みヤスリなどで削っていってピッタリの寸法に仕上げます。
注意したいのが、端の方ほど寸法が小さくなりやすいので、
ブランクが入らないからと削って行くと中ほどが削れすぎます。
そして、タングの厚みをヒルト部分より0.1mmは薄くしておくこと。
タングを通してヒルトをはめるので、ヒルトがピッタリにできたとしても
ヒルトをタングに通すのが大変です。また、焼き曲がった時にヒルトが
タングを通らなくなると思います。

 
けっこうピッタリにできたと思います(実は何個目かにやっと、のヒルトです)。

コの字ヒルトは前面を磨きすぎると幅が痩せてしまって、ブランクとのはめ合いが
緩くなりわずかに隙間が出来てしまいますが、窓穴ヒルトはその心配がありません。
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ナロータング4:ブレード削り

ブレードベベルを削り出します。
ブランクにはエッジラインを罫描きますが、ブレードバック側にもセンターと、
そして端面からセンターの間にも1本(左右それぞれ)罫書線を入れておきます。
これはポイントに向かっての左右の削れ具合の目安にします。
※薄い鋼材の場合は見にくくなるのでセンターのみにします。
逆に厚い鋼材はこの線を増やします。


荒削りは汎用ベルトグラインダーで削ります。


ベベルストップも結構良い感じには削れますが、罫書線の通りに削るのは難しく、
欲張って失敗してもいけないので、私の場合、機械では荒削りのみにとどめます。
上手な方は汎用機でも綺麗に仕上げてしまいます。
エッジ厚は仕上がり寸法プラス0.1mmくらいにしておきます。

ベルトグラインダーではエッジラインとブレードバックはそれぞれを
左右対称にキッチリと揃えます(またはヤスリで左右対称に仕上げます)。

そしてヤスリでセン掛けをして平面部分をしっかりと削り出します。
この時エッジとブレードバックの削ったラインを頼りにし、左右を揃えます。
そして、ベベルストップが始まるところまでキッチリと平面が出ていないと
次の工程でベベルストップがきれいにできません。
センがけではエッジ厚は研磨代を考慮して、仕上がりよりも気持ち大きめ
(+0.05mm程度まで)にしておきます。

そしてベベルストップを組みヤスリの甲丸から丸ヤスリ、細工用丸ヤスリと
小さくしながら成形して行き、ある程度削り出せたらベベルストップ部分も
センがけの要領で面を出して行き(削り足りなければまた丸ヤスリで)、
最終的にはベベル面とつないでべベルストップからポイントまでセンがけをして
削った面を馴染ませます。

※詳しくは「ものずき」さんのブログ「ものずきな人?・・・」を
ぜひご参照ください。



失敗したヒルトを割り切って仮り組み調整用として使い、
仮り組みをしてみました。

バットキャップは上下どちらでも使えるように材料どりしておきます。
バットキャップが締まり切る位置の調整はハンドル材の長さでしましたが、
最大で0.7mm(M4のため)削り込まないといけないかもしれないので、
上下どちらでも使えるようにしておくと、それが半分の0.35mmまでで済みます。
この製作分も予定と反対の向きになりました。
※ハンドル材もタングが中央を通るようにし、収まりの良い方向で使用しました。

ナロータング3:タングエンド部のネジ加工

※ハンドルの穴あけの前にブランクのネジを立てていました。
そういえばタップはよく使いますが、ダイスはあまり使ったことがありません。

ブランクのエンド部分に、M4のネジを立てます。
4mm厚で4mm幅(高さ)の断面が正方形のタング部分の角を落とし、
8角形を削り出し、さらにその角を落として16角形にします。
この時にちゃんと削るラインを罫書いておくと、思うように削れます。
あとは細目のヤスリで丸くして行き、最後はペーパーで丸めます。
ペーパーは短冊状に切ったものを靴磨きのように使います。
面白いのが、靴磨きのように削っても、頂点はあまり削れずに
角方向からよく削れて行きます。
 
ノギス読みでキッチリ4mmの円柱形状に仕上がりました。

しかし、ホームセンターで買ったダイスが開きの調整ができないタイプで、
そのままネジを立てていくと結構むしれてしまいました。

立てたネジ山の先端が脆そうで不安だったので、ペーパーで山の先端を落としました。
4mmジャストではなく、はじめから少し細めの方が良かったかもしれません。
ハンドタップ同様に全くむしれないことはありませんが・・・
※タングの穴は熱処理時の吊るし用です。

長めにしておいたネジ部の先端は、緩やかなテーパーをとっておくと
ダイスが食いついてくれやすくなります。

バットキャップの方も同様にネジを立てます(画像はありません・・・)。
穴が深いので、両頭グラインダでタップの胴を削って深穴用のものを作っておきます。
(※まずは普通のタップで立てて行き、長さが届かなくなってから使います)
穴径はM4並目(ピッチ0.7)なので下穴径は3.3mmです。
ネジを立てるときは出来るだけ切削油を使用しましょう。

ナロータング2:ハンドル材加工

ブランクの加工が外形削りまで終わり、次に不安だったハンドル材とバットキャップの
穴明けをすることにしました。
ハンドル材は穴明けのために上下の面をベルトで削り、面を直角・平行にしました。
外形デザイン時に、タング形状をハンドル材の中心を通るようにしました。
そのため穴明けもセンターにできるので、少しでも作りやすいかもしれません。

ハンドル材は積層目が見やすいリネンマイカルタが理想でしたが、いつも購入している
お店にはナロータング用が販売していないので、キャンバスマイカルタを使用しました。
(ナロータング用キャンバスマイカルタは価格も安かったので)

バットキャップのジュラ材は、φ95mmの丸棒を25mm厚に切り出した材料を
カットして使用しました。今回製作のサイズなら4本ぶん取れそうです。
ベルトでだいたい5面を削り、ハンドル接合面のみきれいな平面を削りました。

ウチのボール盤はテーブルの平面度が悪く、垂直も出にくいので、まっすぐな穴が
明くか不安でした。
 
垂直の出たブロックにCクランプでハンドル材を挟み、
両面から穴を明け、なんとか成功しました。

この穴をタングが入るようにヤスリで拡げていきます。
ヤスリは平の150mmを両頭グラインダで、明けたドリル穴に入るように削りました。
ヤスリの強度を落とさないように、ドリル穴に対してギリギリの幅に削ったので、
横の単目で削るようになりました(タング厚よりはヤスリの削った幅が大きいため)。

板厚側では良い感じにキツイ部分も残るように削れましたが、縦方向は少しガタができ、
隙間に.5mmのファイバースペーサーを入れてちょうど良い具合でした。
しかし、タングの厚みを削るのを忘れていたため、タングの厚みを削ったあとに
厚み方向にも少しだけガタができてしまいました。
これもタングとセンターのドリル穴との隙間を利用してスペーサーを入れました。
まあ、組み立て・接着にはエポキシを使うので何とかなると思います。

ナロータング1:製作開始

バットキャップ留めのナロータングを作り始めました。
(現状は、ほぼ完成までなんとか漕ぎ着けました。)

ブレードは3.5インチドロップポイント。
 
ブレードは4mm厚のCV134、ニッケルシルバーの8mm幅ヒルト、
丸棒材から切り出したA2017(ジュラルミン)バットキャップ、
グリーンキャンバスマイカルタのハンドル、3種類のファイバースペーサー。

デザインはラブレスのデラウェア35周年モデルを3.5インチにして、
普通?の等幅形のヒルトで、ハンドルはレザーワッシャーではなくマイカルタにし、
フィンガーグルーブをなくしました(ハンドル材の大きさの都合もありますが)。

チョイル付きのブレードと両鍔タイプのヒルトがデザイン的なポイントです。
構造はナロータングの「バットキャップ留め」がポイントですが、不安要素でもありました。



まずブランクの外形削りですが、ヒルト以降のタング部分は汎用ベルトグラインダーでは
プラテンの懐が浅いので段差が機械に当たって削れず、手作業も併せて成形しました。

切り出しの際にうっかりリカッソ部分をそのままバイスに挟んでしまい、傷が付き、
その傷を消したら厚みが3.95mm程になってしまいました(もともと4.03mmくらい)。

※タングのネジ部はダイスでネジ山切りをしやすいように、デザインより5mm強ほどは
長めにしておきます。

プロフィール

HN:
HILTS
性別:
男性

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