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のんびり趣味のナイフメイキング

たまにしかしていないナイフメイキングの備忘録として、 次回製作の参考のために記録していきます。 ※過去の記事内容は随時、追加・訂正等をしますが悪しからず。 また、不精者につき管理が不十分なので、コメントは見落としてしまう場合があります・・・

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ナロータング4:ブレード削り

ブレードベベルを削り出します。
ブランクにはエッジラインを罫描きますが、ブレードバック側にもセンターと、
そして端面からセンターの間にも1本(左右それぞれ)罫書線を入れておきます。
これはポイントに向かっての左右の削れ具合の目安にします。
※薄い鋼材の場合は見にくくなるのでセンターのみにします。
逆に厚い鋼材はこの線を増やします。


荒削りは汎用ベルトグラインダーで削ります。


ベベルストップも結構良い感じには削れますが、罫書線の通りに削るのは難しく、
欲張って失敗してもいけないので、私の場合、機械では荒削りのみにとどめます。
上手な方は汎用機でも綺麗に仕上げてしまいます。
エッジ厚は仕上がり寸法プラス0.1mmくらいにしておきます。

ベルトグラインダーではエッジラインとブレードバックはそれぞれを
左右対称にキッチリと揃えます(またはヤスリで左右対称に仕上げます)。

そしてヤスリでセン掛けをして平面部分をしっかりと削り出します。
この時エッジとブレードバックの削ったラインを頼りにし、左右を揃えます。
そして、ベベルストップが始まるところまでキッチリと平面が出ていないと
次の工程でベベルストップがきれいにできません。
センがけではエッジ厚は研磨代を考慮して、仕上がりよりも気持ち大きめ
(+0.05mm程度まで)にしておきます。

そしてベベルストップを組みヤスリの甲丸から丸ヤスリ、細工用丸ヤスリと
小さくしながら成形して行き、ある程度削り出せたらベベルストップ部分も
センがけの要領で面を出して行き(削り足りなければまた丸ヤスリで)、
最終的にはベベル面とつないでべベルストップからポイントまでセンがけをして
削った面を馴染ませます。

※詳しくは「ものずき」さんのブログ「ものずきな人?・・・」を
ぜひご参照ください。



失敗したヒルトを割り切って仮り組み調整用として使い、
仮り組みをしてみました。

バットキャップは上下どちらでも使えるように材料どりしておきます。
バットキャップが締まり切る位置の調整はハンドル材の長さでしましたが、
最大で0.7mm(M4のため)削り込まないといけないかもしれないので、
上下どちらでも使えるようにしておくと、それが半分の0.35mmまでで済みます。
この製作分も予定と反対の向きになりました。
※ハンドル材もタングが中央を通るようにし、収まりの良い方向で使用しました。
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ナロータング3:タングエンド部のネジ加工

※ハンドルの穴あけの前にブランクのネジを立てていました。
そういえばタップはよく使いますが、ダイスはあまり使ったことがありません。

ブランクのエンド部分に、M4のネジを立てます。
4mm厚で4mm幅(高さ)の断面が正方形のタング部分の角を落とし、
8角形を削り出し、さらにその角を落として16角形にします。
この時にちゃんと削るラインを罫書いておくと、思うように削れます。
あとは細目のヤスリで丸くして行き、最後はペーパーで丸めます。
ペーパーは短冊状に切ったものを靴磨きのように使います。
面白いのが、靴磨きのように削っても、頂点はあまり削れずに
角方向からよく削れて行きます。
 
ノギス読みでキッチリ4mmの円柱形状に仕上がりました。

しかし、ホームセンターで買ったダイスが開きの調整ができないタイプで、
そのままネジを立てていくと結構むしれてしまいました。

立てたネジ山の先端が脆そうで不安だったので、ペーパーで山の先端を落としました。
4mmジャストではなく、はじめから少し細めの方が良かったかもしれません。
ハンドタップ同様に全くむしれないことはありませんが・・・
※タングの穴は熱処理時の吊るし用です。

長めにしておいたネジ部の先端は、緩やかなテーパーをとっておくと
ダイスが食いついてくれやすくなります。

バットキャップの方も同様にネジを立てます(画像はありません・・・)。
穴が深いので、両頭グラインダでタップの胴を削って深穴用のものを作っておきます。
(※まずは普通のタップで立てて行き、長さが届かなくなってから使います)
穴径はM4並目(ピッチ0.7)なので下穴径は3.3mmです。
ネジを立てるときは出来るだけ切削油を使用しましょう。

ナロータング2:ハンドル材加工

ブランクの加工が外形削りまで終わり、次に不安だったハンドル材とバットキャップの
穴明けをすることにしました。
ハンドル材は穴明けのために上下の面をベルトで削り、面を直角・平行にしました。
外形デザイン時に、タング形状をハンドル材の中心を通るようにしました。
そのため穴明けもセンターにできるので、少しでも作りやすいかもしれません。

ハンドル材は積層目が見やすいリネンマイカルタが理想でしたが、いつも購入している
お店にはナロータング用が販売していないので、キャンバスマイカルタを使用しました。
(ナロータング用キャンバスマイカルタは価格も安かったので)

バットキャップのジュラ材は、φ95mmの丸棒を25mm厚に切り出した材料を
カットして使用しました。今回製作のサイズなら4本ぶん取れそうです。
ベルトでだいたい5面を削り、ハンドル接合面のみきれいな平面を削りました。

ウチのボール盤はテーブルの平面度が悪く、垂直も出にくいので、まっすぐな穴が
明くか不安でした。
 
垂直の出たブロックにCクランプでハンドル材を挟み、
両面から穴を明け、なんとか成功しました。

この穴をタングが入るようにヤスリで拡げていきます。
ヤスリは平の150mmを両頭グラインダで、明けたドリル穴に入るように削りました。
ヤスリの強度を落とさないように、ドリル穴に対してギリギリの幅に削ったので、
横の単目で削るようになりました(タング厚よりはヤスリの削った幅が大きいため)。

板厚側では良い感じにキツイ部分も残るように削れましたが、縦方向は少しガタができ、
隙間に.5mmのファイバースペーサーを入れてちょうど良い具合でした。
しかし、タングの厚みを削るのを忘れていたため、タングの厚みを削ったあとに
厚み方向にも少しだけガタができてしまいました。
これもタングとセンターのドリル穴との隙間を利用してスペーサーを入れました。
まあ、組み立て・接着にはエポキシを使うので何とかなると思います。

ナロータング1:製作開始

バットキャップ留めのナロータングを作り始めました。
(現状は、ほぼ完成までなんとか漕ぎ着けました。)

ブレードは3.5インチドロップポイント。
 
ブレードは4mm厚のCV134、ニッケルシルバーの8mm幅ヒルト、
丸棒材から切り出したA2017(ジュラルミン)バットキャップ、
グリーンキャンバスマイカルタのハンドル、3種類のファイバースペーサー。

デザインはラブレスのデラウェア35周年モデルを3.5インチにして、
普通?の等幅形のヒルトで、ハンドルはレザーワッシャーではなくマイカルタにし、
フィンガーグルーブをなくしました(ハンドル材の大きさの都合もありますが)。

チョイル付きのブレードと両鍔タイプのヒルトがデザイン的なポイントです。
構造はナロータングの「バットキャップ留め」がポイントですが、不安要素でもありました。



まずブランクの外形削りですが、ヒルト以降のタング部分は汎用ベルトグラインダーでは
プラテンの懐が浅いので段差が機械に当たって削れず、手作業も併せて成形しました。

切り出しの際にうっかりリカッソ部分をそのままバイスに挟んでしまい、傷が付き、
その傷を消したら厚みが3.95mm程になってしまいました(もともと4.03mmくらい)。

※タングのネジ部はダイスでネジ山切りをしやすいように、デザインより5mm強ほどは
長めにしておきます。

3.5インチ・ドロップ

3.5” ドロップ・ハンター

鋼材:銀紙1号、#1200ヘアライン仕上げ
ハンドル材:スタンダードクラス・デザートアイアンウッド
他:ニッケルシルバー・ヒルト、真鍮+ステン・ニューボルト、真鍮・ソングホールパイプ

鋼材の性質表などによると、銀紙1号はATS34より硬度や刃持ちは少し劣りますが、
HMS67やクロモ7よりは良さそうです。また、靭性や耐食性はATS34よりも
若干良いようなので、自分好みの性質です。価格もかなり安いですし。
しかし、いつも購入するところが、品切れ・入荷未定のままです・・・

ブレードはピカールと青棒でハンドル接着前と仕上がり前にもバフ仕上げにしましたが、
バフパッドを押しつけ過ぎたためかピンホールが出てしまい、ヘアラインに戻しました。
以前、ATS34のナイフキットでバフ掛けした際には、ATS独特?のスジ肌にはなっても
ピンホールはほとんど出なかったのですが・・・

ヘアラインも#1500以上のペーパーでムラのないラインを入れるのは難しく、
#1200でヘアラインを入れてからピカールでなじませています。

バフ作業の影響?か、峰側のストレートの鎬のラインが少しボヤけてしまいました。
フラットグラインドだと、べベルストップのラインはアールの先にストレートを設けず、
峰で終わるように決めたほうが良いですね(角度が浅いと鎬をハッキリ出すのが難しい)。

ブレードのヘアラインを入れる際は、普段は リカッソ→べベル の順で入れますが、
今回はぼやけた鎬を目立たせるためにべベルの後でもう一度リカッソを入れました。

ヒルトは今回は微妙にピン跡が見えますが、裏表で位置が合っているため、
あまり気になりません(やっぱりずれていると気になる)。
※穴あけ前にはボール盤のテーブルの垂直確認を必ずするようにしましょう。
確認してずれていたらテーブルの取り付け部にシムなどを挟んで垂直出しを。

また、ポンチを打っていてもワークの位置が微妙にズレていれば、穴の明け始めは
ポンチマークに沿いますが、奥に行くにしたがってキリのしなりで穴が斜めになる
場合があるので、穴を明ける前にキリのセンターがポンチマークに合っているかの
確認も重要です(小さい径は特に)。



ハンドル材に初めてアイアンウッドを使いましたが、マイカルタよりは削りやすいです。
名前で想像するイメージよりも「木」です。ちゃんとささくれも出ます。

ハンドルの接着時にファンヒーターで加熱しすぎたせいか、硬化後にハンドルとタングの
指掛け部分あたりに微妙な隙間ができたので、隙間にエポキシを塗りこみました。

ほとんど収縮しないといわれるアイアンウッドでも、熱により収縮してしまったので、
天然素材のハンドルには強力な瞬間接着剤か、エポキシの自然硬化を待つほうが良いと
いうことがわかりました。
この時期、自然放置では寒くてエポキシは硬化しないので、短い硬化時間のものでないと
暖房による硬化温度の維持が難しいでしょうね。
私の使用しているボンドは24h硬化型なので強めに加熱せざるを得ませんでしたが。
(24時間は暖房をつけっぱなしにできないので・・・)

しかし出来上がってみると、とても見た目や風合いが良いものですね。

ハンドルシェイプは少し薄めのコークボトル。
このサイズだと、もう少し中央の盛り上がりを前に延ばしたほうが良さそうです。
マイカルタのような等高線の目印がないので、シンメトリーは不安が残りますが
不自然でない程度には成形できていると思います。

気をつけて研磨していますが、ファスナーボルトはセンターのネジ部が
ステンレスのせいか、ナット部の真鍮との硬度差で削れ具合が違ってしまい、
注意して触ってみると微妙に盛り上がりがあります。
シュナイダーボルトのほうが、この点は良さそうです。

 
ハンドル左右で木目がかなり違いますがブックマッチの材を使用しています。
仕上げ前にエポキシの含浸を考えましたが、アイアンなら不要とアドバイスを受け
素仕上げにしました。

強度や経時変化の不安がある天然素材より、やはりマイカルタのほうが好きです。
今後はマイカルタ以上の価格だとアイアンウッドは購入しないと思います・・・

プロフィール

HN:
HILTS
性別:
男性

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